山梨県で熱帯魚を中心とした観賞魚水槽のレンタル・メンテナンス・販売の企画・コンサルティングを展開 TOJOファミリー Yamanashi Group
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Case Study File.05 にしおか内科クリニック RA 様
 
にしおか内科クリニックRA 様
にしおか内科クリニックRA 様
住所: 山梨県甲府市和戸町679番地
(城東通り、山梨学院大学和戸グランド向かい)
電話番号: 055-222-2365
URL: http://www.myclinic.ne.jp/nicra/
 
2008年7月
待合室に巨大6角形の
テラリウムを実現せよ
にしおかクリニックは、院長先生が一人ひとりの患者さんをていねいに診察してくださることで地元ではとても人気のクリニックです。完全予約制なのですが、それでも2時間、3時間待ちになってしまうこともしばしば。「それでもじっとがまんして待ってくださる患者さんのことを思うと待合室を少しでも癒される、ほっとする空間にしたいんです」と西岡先生は今回のテラリウムプロジェクトの提案を受け入れてくださった理由をお話しくださいました。
あまりに大きなお話です。ここはひとつ、我らが師匠であり、アクアリウムの大会で数々の受賞暦を持つ東城久幸氏先生にご登場をお願いしたく、相談をすることにしました。東城先生は二つ返事で引き受けて下さり、いよいよこの大プロジェクトがスタートしたのです。
2008年4月 現地調査と事前準備
 
(1) そもそものきっかけ
2008年2月に、もりの木こどもクリニックにアクアアートが水槽を設置させていただいたのをごらんになって、幸運にもオファーをいただきました。お話を聞いてみると、私たちが登場するずっと以前から西岡先生は、水槽を設置するべく場所まで用意されていたのです!
 
(2)最初は・・・・・・
西岡先生がご用意されていた設置場所、それは、道路に面した出窓の下部分でした。 いずれにしても、われわれだけでは手に負えない大案件です。すぐに 東城社長に連絡を取ったところ、さっそくクリニックに来ていただけることになりました。
 
(3)プロジェクト始動・その1
東城社長がいらっしゃって、まずすごく印象的だったのは、すぐに建物内に入られるのではなく、建物の外回りを丹念に見学されたことです。そこから、西岡先生の考え、想い 推察されていたようです。その様子、その後の会話から、西岡先生は「まさに、僕の意図を良く分かっていらっしゃる」と、大変感動してくださいました。
 
(4)プロジェクト始動・その2
東城社長はクリニック内部もひとしきり見学された後、「もうここしかない」と、今回設置させていただいた部分に、テラリウム水槽を提案しました。その場所は、出窓部分の下ではなく、腰高ぐらいの棚の上です。西岡先生も 即決してくださり、いよいよ本格的にプロジェクトが始動しました。
 
(5)まとめ
そこから、約3ヶ月の準備期間。アクアアートは採寸に幾度となく通いました。六角形の棚の上にすべての水槽を載せる。そのためには、サイズがピタっと合わなくてはなりません。設置当日、水槽が納品されて、いよいよ置いてみる。その瞬間のドキドキは今でも忘れられません。
7月13日 搬入、制作当日レポート
9:00 現場到着
アクアアートスタッフ、東城ファーストスタッフ現場到着。今日もいい天気だ六角形の出窓が外から見てもまぶしい。さっそく、待合室の椅子等、作業の妨げになるものを移動。車から本日使用する材料を搬入する。その後、水槽が到着するまでの時間にバックスクリーンに使用するカッティングシートをカットし、この日のために用意したLEDライトの長さを調整する。ブルーのネオン管も水槽設置場所に実際にセットしてみる。

9:40 水槽到着
幌付きトラックが到着! 最初に出てきたのは二つに分かれているうちの向かって右側の水槽だ。ほろ付きトラックから、そろりそろりと出てくる。でたー! 厚さ2センチはあろうかという、アクリル水槽。こんな形でこの厚み。見たことない。

9:50 まずは置いてみる
まずは仮に設置してみる。本当にドキドキの瞬間だ。少しでも寸法大きければ真ん中でぶつかって入らないし、短ければ真ん中に隙間ができてしまう。1,2の3! 「どう? どう? どう?」「うん、ピッタリ」「やったね! これで仕事の8割は終わった」とは東条先生のお言葉。6角形の水槽のサイズをピッタリ合わせること。東条先生にそう言わせるほど、困難でプロの技が必要だったのだ。改めて水槽を眺めてみる。鋭角に切れ込んだ両端のエッジの処理、微妙なアールを描く、窓にあわせたカーブの加工がみごとだ。片方だけで3メートル超。大きいには大きいが、テラリウムであるため、高さは低く、圧迫感はまったくない。

10:00 バックスクリーン貼り 面取り
東城先生自らも参加して黙々と地道にバックスクリーンを貼っていく作業が続く。そして、アクリルの角をあますところなく、しっかりとサンドペーパーをかけて面取りする。見ている人が万が一にでも指をケガしないための配慮だ。

10:40 右側バックスクリーン完成
右側のバックスクリーンが完成すると同時に、本来水槽が置かれる場所に設置。作業台には、左側の水槽が乗せられる。設置された右側水槽では底面フィルターの設置が始まる。施主の西岡先生も、お気になる様子。「本当は僕だけの場所にしたいなぁ。ここに住みたいなぁ」とのおことば。

11:35 ドッキング
左側水槽バックスクリーンが無事終了、定位置へと設置される。右水槽の配管も終了。左側水槽の配管もどんどん進む。このころから急にあわただししくなり、流木、砂、水草、レイアウトに必要なさまざまなものが用意される。

11:45 水張り レイアウト開始
左水槽配管も終了。いよいよレイアウト開始だ。砂を敷き詰めて、流木をレイアウトしていく。両側からどんどん水が注入されていく。

12:30 でかい流木登場
いったい、こんなに大きなものがどう設置されるんだろうか。聞けば南の島からの特注品だそうだ。みるみるうちに両端、真ん中の3か所にポイントができあがっていく。東城夫妻の生け花のセンスが存分に発揮される。流木の向きをうまく合わせるための細かい調整が続く。中心部分から噴き出す水をはねさせないように配置するためには少しずつの微調整が必要なのだ。

13:45
本格的に水草植えが始まる。「3時までに完成させますから」という東城先生の声に一段とピッチが上がる。東城先生が何も言わなくても見事に作業分担がされている。みんな無言で一心に作業を進める。声がするのは、もっぱらいつのまにか増えたギャラリーのの「すごいねー、みごとだねー」という声だけ。

14:15
いよいよ生体投入。決して派手ではなく、小川のせせらぎに自然にいそうな小さな魚体が選ばれる。

14:36
最後の仕上げをして終了西岡先生も満足そうだ。「ねえねえ、ちょっと見に来ない?」「あら素敵になってぇ」さっそく駆けつけてくださった奥様もお医者様。
 
地元ラジオなどの取材を受けた後、ちょっとしたセレモニーが。このテラリウムは、「Fairies」と名付けられた。その名前の由来は、セレモニーで東城先生から西岡先生に贈られたアクリルの記念オブジェに刻まれている。
 
Fairies
 
 
四季様々な色合で包み込まれるアルプスの大自然。
優しく清らかな雪どけ水の流れ
そのめぐみ
患者さんはもとよりそのご家族への想いあふれる西岡先生の優しさが
胸にしみます。患者さんの笑顔が先生への癒しになることでしょう。
 
アクアリウム水景デザイナー 東城久幸
 
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